おはようございます！亀井弘喜です。

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嫌なことを嫌と言う

 

※当記事は数年前に書いたものを加筆修正しています

 

他人との境界線、

というテーマで

多くの方が苦しんでいるようです。

 

僕自身も

ずっとこれに

苛まれてきました。

 

僕の場合は、幼少期から

自分の父親に力を明け渡し

嫌なことを

嫌ということが

できませんでした。

 

代わりに

父親の顔色を

伺い

嫌われないようにと

振舞う癖がついたのです。

 

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嫌なことを嫌と言えない。
↓

我慢する。

↓

耐えきれなくなる

↓

別れる（離れる・つながりを切る）

 

というパターンを

繰り返してた僕に

心を許せる友人や

パートナーは

現れませんでした。

 

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僕は、父親に

勇気を出して

嫌なことを嫌と言ったのは

2012年8月のことでした。

33歳になっていました。

 

僕は幼少期から

家族でご飯を食べにいったときに

父が店の対応に不満を持ち

クレームを言ったり

 

店員を怒鳴りつけたりするのを

見るのが本当に嫌でした。

 

「家族で仲良くご飯を食べたい。」

 

そう小さく望んできた僕は

ずっとそれを父に言えませんでした。

 

2012年の8月のある日、

父は再婚相手の女性と

僕と３人で

お寿司屋さんに入りました。

 

そこでもまた

繰り返されるパターンが

起きました。

父は、店員の女性に

大きな声で怒鳴りつけました。

 

僕はその瞬間、

僕よりも年下の再婚相手の

女性を見ました。

その女性の怯えたような顔、

あきらめたような顔、

我慢しているような顔が

生前の母そっくりでした。

 

僕は瞬間、

信じられない力が

湧いてきました。

 

「もう二度と、

　あんな思いはしたくない。」

 

勇気を振り絞って

父に言いました。

 

「お父さん、どうして

　そんな風に店員さんを　

　怒鳴りつけるの？

 

　俺は、小さい頃から

　お父さんがそうやって

　店員を怒鳴りつけるのを見るのが

　本当に嫌だったんだ。

 

　家族で仲良くご飯を

　食べたいんだよ。」

 

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店員へ烈火のごとく

怒っていた父のエネルギーは

瞬間僕の方へ向けられました。

 

「表出ろ！」

 

そう言われた僕は

寿司屋の入っている繁華街の

路上で怒鳴りつけられました。

 

「お前は馬鹿か！

　お前が日頃行ってる3,000円の

　回転寿司屋じゃないんだぞ！

　30,000円以上払ってる寿司屋で

　なんであんな接客で

　満足しなきゃいけないんだ！」

 

再婚相手の若い母は

うろたえながら僕に

こう言いました。

 

「ひろきさん、謝って！」

 

僕は意を決して

父に伝えました。

 

「お父さん。

　俺はお父さんが

　そうやって気に入らないお店や

　接客に怒鳴りつけるような

　生き方をすることを

　否定しないよ。

 

　でも俺は、

　どんなにおかしいと言われても

　どんなにひどい接客をされても

　相手を怒鳴りつけるような

　生き方はしないよ。

 

　お父さんと違う生き方を

　する俺を尊重して欲しい。

 

　それから、家族で一緒に

　ご飯を食べるときだけでいいから

　店員を怒鳴りつけるようなことは

　しないで欲しい。

 

　もしそれをこれからも

　するなら家族でご飯を食べに

　行きたいとは思わないよ。」

 

 

父は、一瞬黙り込み、

「勝手にしろ」

と言って、新しい母とともに

家に帰って行きました。

 

僕は人生で初めて

父に嫌なことを嫌と

はっきり言ったのでした。

 

あまりにも恐怖体験だったのか

そのあとは足の震えが

止まりませんでした。

 

心を落ち着かせるため

近くのバーに入り

好きでもない酒を飲みました。

 

それでも落ち着かなかったので

お世話になっていたヒーラーさんに

シータヒーリングを頼みました。

 

長年の僕のテーマが

解消された瞬間でした。

 

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深夜、家に帰ると

父も母も寝ていました。

 

僕もすぐに寝て、

翌朝早くには鹿児島に

帰ろうと思いました。

 

もう父とはまともに

会話もできないかもな

そう思っていました。

 

早朝、実家の２階で寝ていた僕は

１階のリビングに降りていきました。

父が早起きして

ソファに座って新聞を

読んでいました。

 

昨夜の出来事が気まずくて

僕はなんて声をかけようか

迷いました。

 

とりあえず

「おはよう」

と声をかけました。

 

父は無言で下を向いた後

「ひろき」

と言いました。

 

「怒られるのかな？」

と構える僕。

 

一瞬の間があって

父はこう言いました。

 

「コーヒー飲むか？」

僕は戸惑いました。

 

そして

 

「うん、ありがとう。」

と答えました。

 

母が亡くなって２年が経ち、

父が僕にコーヒーを

入れてくれた

人生で初めての体験でした。

 

いつもなら

タクシーチケットを

ポンっと渡して

 

「気をつけて帰れ」

 

と言う父が

この日は

駅まで送ってくれました。

 

駅まで送ってくれても

だいたいは近くの駐車場まで

だったのに

この日は

改札まで送ってくれました。

 

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それ以来、

この日のことは

僕と父の間で話題に登ったことは

ありません。

 

そしてこの日以来、

父は僕と食事に行くとき

 

どんなにひどい接客をされても

怒鳴りつけることがなくなりました。

 

以前だったら絶対

ブチ切れているような場面でも

笑いながら

 

「この店はどうしょうもねえな」

と話しているのです。

 

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嫌なことを嫌と言う。

そのことで

僕の世界の安全は

作られたのでした。

 

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今日も素晴らしい一日を

お過ごしください。