かめちゃん語録
2024年12月24日
1. 人間関係に疲れる本当の原因
– 境界線を正しく引けない問題
2. 境界線とは何か
– 物理的な境界線とは
– 精神的な境界線とは
– 境界線を超えてしまいがちな状況
3. 実例:大家さんとの境界線問題
– 境界線を超えられる場合
– ヨガスタジオでの大家さんとの問題
4. センターピースでの学び:境界線を超えてしまう自分
– 境界線を超えてしまう場合
– センターピースでの経験
– 「救済者のメンタルブロック」との気づき
5. 父との関係:大きな転機となった境界線
– 嫌なことを嫌と伝える
– 父との関係性
– 転機となった出来事
– 関係改善のプロセス
6. 境界線を守るための3つの重要ポイント
– 自分の領域を守る方法
– 確認の習慣化
– 毅然とした伝え方
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こんにちは、心理カウンセラーのかめちゃんです。
今回は、人間関係でのストレスを劇的に減らす「境界線」について、実体験を交えながらお話ししたいと思います。
人間関係に疲れてしまう根本的な原因は、「他人との境界線を正しく引くことができていない」ことにあります。
カウンセラーとして多くのクライアントの話を聞いていると、この境界線の問題で苦しんでいる人が非常に多いことに気づきました。
嫌なことを嫌と言えない、我慢する、耐えきれなくなる、そして最終的に関係を切ってしまう―このパターンを繰り返している人は、境界線という重要な視点を見落としているのかもしれません。
境界線(Boundary)には、物理的なものと精神的なものがあります。
物理的な境界線は分かりやすいものです。
例えば、自分の家の敷地と隣家の敷地の区切りのようなものです。
一方、精神的な境界線は目に見えません。
「良かれと思って」「相手のために」という思いから、頼まれてもいないアドバイスをしたり、手助けをしたりすることで、知らず知らずのうちに相手の境界線を超えてしまうことがあります。
境界線を越えられるパターンとして、私が鹿児島でヨガスタジオを経営していたときのエピソードがあります。
店舗の大家さんが、勝手に合鍵を使って私のスタジオに入り、「ここはこう変えたほうが良い」「枯れた観葉植物は捨てたほうが良い」など、備品の位置を勝手に動かしていました。
最初は良い方に捉えようと努力していましたが、次第にエスカレートしていき、明らかに境界線を超えられていると感じるようになりました。
ある日、意を決して大家さんに「今後、鍵を使って勝手に入ってくることや、求めていないアドバイスをすることは止めてください。
この店は私の責任で経営します」とはっきり伝えました。
大家さんは激昂し、「契約は無効だ、出ていけ」と言って電話を切りましたが、その後もお歳暮を送るなどして関係修復に努め、最終的には良好な関係を築くことができました。
結論、
ポイントとしては、相手に対して、「そのアドバイスは不要ですとか、
ここは私の領域なので入ってこないでください」というふうにはっきりと言うことが大切です。
そして私自身も、以前は他人の境界線を超えてしまうタイプでした。
センターピースのトレーナーをしていた時、受講生の悩みに対して頼まれてもいないのにコーチングやヒーリングをしていました。
あるとき、センターピース開発者の犬飼ターボさんに、
トレーナーとして僕がもっと成長するためにどんなことをしたら良いですか?と聞くと、
「やっぱり救済者のメンタルブロックだね、
救済者のメンタルブロックというのはつまり境界線を超えることだね。」
というふうに言われて。
その指摘を受けてから、境界線を超えているとターボさんが感じた際は、合図を送ってもらうことにしました。
私は初めてそのときに「あ、境界線を超えてるってこういうことなんだ」と気付くようになりました。
これをきっかけに、アドバイスをする前には「今アドバイスを求めていますか?」と確認する習慣がつきました。
結論、
自分が相手の境界線を超えてしまう問題は日頃から相手に確認するという習慣が大切です。
そのときに役に立つフレーズは「今アドバイスを求めてますか?」とか、
「今助けを必要としてますか?」とか、
「自分にはお伝えしたい情報があるんですけども、それ必要ですか?」というような形で、
こういう確認のフレーズを人間関係の場面で使ってみてください。
最後にもうひとつ。
直接的に自分に何かされたわけではないけれども、
自分が相手に対して嫌だなと感じた行動や振る舞いに対して境界線を引くというパターンもあります。
あなたは嫌なことを嫌と言いづらい相手にはっきりと伝えたことがあるでしょうか?
相手の行動、
振る舞いで嫌だなと感じたとしても、
それを言えないということになると自分の中にそれを溜め込んでいって、
いずれそれが爆発してしまうということになりかねません。
もしくは爆発するのが嫌なのでつながりを切るということになってしまうかもしれません。
私の場合、幼少期から父親に対してリスペクトしすぎていて、怖さもあって嫌なことを嫌と言えませんでした。
父の顔色をうかがい、怒られないように振る舞う癖がついていました。
特に父は外食時に店の対応に不満があると、店員や店長を怒鳴りつけることが多く、私はその場面が本当に嫌でした。
しかし、33歳になるまで、それを父に伝えることができませんでした。
2012年8月、父と再婚相手の女性と高級寿司店に行った時のことです。
本当に些細なことだったんですけれども父親が店員の女性に大きな声で怒鳴りつけた際、再婚相手の怯えた表情が、亡くなった母のそれと重なって見えました。
その瞬間、信じられない勇気が湧いてきて、父に
「どうして店員を怒鳴りつけるの?俺は小さい頃から、お父さんがそうやって店員を怒鳴りつけるのを見るのが本当に嫌だったんだ。
家族で仲良くご飯を食べたいんだよ。」と伝えました。
そもそも店員に対して感情的になっていた父のエネルギーは僕に振り向けられて、
「表に出ろ」というふうに言われて。
路上で「お前はバカか」「お前が日頃行ってる3000円の回転寿司屋じゃないんだぞ」と、
「今日の寿司屋は3万円以上払ってるんだ」
「なんで高級な寿司屋であんな接客で満足しなきゃいけないんだ」と、
と怒鳴りました。
それでも私は、「俺はお父さんがそうやって気に入らない店や接客に怒鳴りつけるような生き方をすること自体は否定しないよ。
でも俺はどんなにお前はおかしいと言われても、
どんなにひどい接客をされたとしても、
その店員さんを怒鳴りつけるような生き方はしない。
お父さんと俺は違う生き方をするんだ。
あなたと違う生き方をする自分のことを尊重してほしい。
それから家族で一緒にご飯を食べるときだけで良いから店員を怒鳴りつけるようなことはしないでほしい。
もしこれからも怒鳴りつけるようなことがあるんだったら家族でご飯を食べに行きたいとは思わない。」
とはっきり伝えました。
父は一瞬黙り込み、「勝手にしろ」と言って帰ってしまいました。
私は人生で初めて父に対して嫌なことを嫌とはっきり言った瞬間でしたし、
幼少期からずっと溜めてきた我慢をやっと言えた瞬間だったんですよね。
小さい頃からの恐怖とつながったのか、
これを言ったときは声も震えていたし、
手も震えていたし、
父が去っていったあとも足がガクガク震えてしまって、
心を落ち着かせるために近くのバーに入って、
好きでもないお酒を飲んでやっと言えたという達成感と父を怒らせてしまったという恐怖でこれからどうなるのかなと思ったのを覚えています。
しかし翌朝、父は珍しく早起きして私にコーヒーを入れてくれ、鹿児島に帰る私を駅の改札まで見送ってくれました。
それ以来、父は私と食事をするときは、どんなに不満があっても店員を怒鳴ることはなくなりました。
この出来事をきっかけに、父との関係は劇的に改善し、今では毎月一緒に食事を楽しみ、ゴルフも一緒に楽しむほどの仲になりました。
結論、
嫌なことを嫌と相手に伝えるというのは相手によってはすごく勇気がいることがあると思います。
私と父との関係、
エピソードのように、
感情を相手にぶつけるような言葉ではなくて、
自分の中の、これを真実の波動と言っているんですけれども、
本当の自分の強さや勇気とつながって、
嫌なことを嫌とはっきり言えたならば、
それは相手にも伝わることなのだと思います。
あなたもあなた自身の内なる強さにつがって嫌なことは嫌とはっきり伝えてみてください。
関係が壊れてしまうリスクがあるかもしれないですけれどもそれ以上に良くなる可能性も生まれます。
1. 相手が自分の境界線に入ってきたら、「ここは私の領域なので入らないでください」とはっきり伝える
2. 自分が相手の境界線を超えそうになったら、「必要ですか?」と確認する習慣をつける
3. 相手の行動や振る舞いが嫌だと感じたら、感情的にならずに毅然と伝える
最後に
境界線を引くことは、時として大きな勇気が必要です。
しかし、私と父の関係のように、それが関係改善の転機となることも少なくありません。
相手を責めるのではなく、自分の真実の気持ちに基づいて境界線を示すことで、むしろ関係は深まっていくものです。
皆さんも、自分の内なる強さとつながって、必要な境界線を引いていってください。
たとえ一時的に関係が悪化するリスクがあっても、それ以上に関係が良くなる可能性が広がっているはずです。
このように、境界線を意識することで、人間関係は驚くほど改善します。
是非、皆さんも実践してみてください。
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